LCCはなぜ安いのか?格安航空会社の安い理由と注意点!ピーチやジェットスターが安い理由!

皆さんはLCCと呼ばれる格安航空会社を利用したことはありますか?
大手エアラインと比べると半額近い価格で航空券が販売されていますよね。
過去には10円セールや777円セールなんていう破格のセールも出ています。
どうしてこんなに安いのかを解説していきます。

【1】使用機種の統一

ANAやJALは大中小さまざまな大きさの飛行機を使用しているのに対して、LCCでは1種類に統一することが多いです。
航空機の免許は機種ごとに必要なので、機種を統一すれば、パイロットやCA、整備士の教育にかける費用を抑えることができます。
また、部品の在庫も1機種用に統一できるので、その面でのコストも抑えることができるそうです。
LCCではない会社もありますが、ジップエアはB787、ピーチ航空はA320、スカイマークはB737、スターフライヤーはA320、ジェットスターはA320、春秋航空日本はB737、ソラシドエアはB737というように1機材に絞っています。


ではなぜ大手航空会社は1つの飛行機に絞らないのでしょうか。
理由はいくつかあります。

①ある機材が運航停止命令が出た時に、他の機材を使用できます。例えば、B787という飛行機は運航開始してすぐにエンジンのトラブルで運航停止になりました。もしB787しか所有していなかったら、航空会社として運航できなくなるところでした。逆に言うと、LCCは1つの機材しか持っていないので、もしその機材が運航停止になったら全便欠航になってしまうリスクを抱えています。

②政治的理由があります。アメリカやヨーロッパにとって、航空産業はかなり大きな事業です。せっかく開発したのにどの航空会社も買ってくれなければ大赤字になってしまいます。よって国と国が裏で手引きをするのです。アメリカ様からお願いされれば断るわけにはいきませんし、貸しを作ることができます。航空会社もまた、日本政府に貸しを作ることができるので、他の面で優遇してもらえるようになるのです。

③適材適所に飛行機を設定できます。人気路線には大型機、地方路線には小型機というように使い分けることで効率の良い運航ができるようになります。

④最新機材を使用することでお客様の期待に応えることができます。LCCと比較すると高額な運賃を貰うので、その期待に応える必要があります。皆さんはボロボロな飛行機と最新の飛行機、どちらに乗りたいですか?きっと最新の飛行機だと思います。

【2】機内設備を簡素化

同じ機種であっても、それを運航する航空会社によって機内設備は大きく異なります。例えば、海外のエミレーツ航空は、機内にBarやシャワー室があります。LCCでは各シートのグレードを下げ、座席モニターやエンタメ機器を導入しないので、初期投資や整備費を抑えることができます。皆さんの車も、最新ナビを搭載したりスピーカーを追加で搭載したらお金がかかりますよね。1つの機体だけ豪華にして、他の機体は質素にしたらお客様からクレームが来ます。よって、やるなら所有しているすべての飛行機を豪華にする必要があり、それは大きな費用が掛かるのです。機内にBarがあっても仕方ないので、それなら航空券を安くしてもらいたいって人は、LCCがおすすめなのです。

【3】座席数を多くする

同じ機種であっても、座席数を増やせば、一度のフライトでより多くの乗客を運ぶことができますよね。もちろん、それだけ座席は窮屈になります。これがLCCのデメリットの一つです。狭いってどれくらい?って思うかもしれませんので、SNSの声をご覧ください。

いかがでしょうか。ちょっと大人の男性が乗るのは厳しそうです。
短足な私でもちょっと狭く感じました。

【4】無料サービスの廃止や縮小

機内食は有料です。また、毛布や枕の貸し出しも有料なので利用者が限られるため、事前に準備する個数を抑えることでコストを抑制しています。

さらに、チェックイン時に預ける受託手荷物についても、大手よりも厳しい条件を設けて課金しています。規定の重さ以上の荷物に課金すれば、それが収入になるのです。また、乗客が持参する荷物を多少でも少なく抑えようとすることで、飛行機の重さが軽くなり燃料費の節約にも繋がるのです。

【5】駐機時間の短縮

LCCの運航スケジュールを見ると、到着から次の離陸までの時間が大手よりも短く設定されているのが分かります。
遅延が生じなければ問題はないのですが、たとえば早朝便が遅れると、それ以降の便すべてがドミノ式に遅れる…といったケースも。LCCのフライト時間に遅延が生じやすいの理由の一つです。

【6】スタンバイ機を持たない

LCCはなるべく少ない飛行機の数でたくさん飛行します。
所有する飛行機の数が少なければ、整備のコストを下げることができますし、リース代や購入代を減らすことができます。
飛行機がないと稼げませんが、飛行機も大きな固定費なのです。

所有している飛行機が少ないということは、運航に大きな影響を及ぼします。
それは、スタンバイ機を持たないということです。
スタンバイ機とは、緊急事態に備えて待機している予備機のことです。
大手航空会社は主要な空港にスタンバイ機を配置しているため、出発前に問題が発覚すると予備機に変更できます。こうすることで、遅延を防止できるので定時制が向上するのです。
しかし、LCCは所有している飛行機の数が少ないことから、このスタンバイ機がなかなか持てません。よって、急な整備作業が発生するとその不具合が修復されるまで遅延してしまうのです。

【7】ネット予約が中心

LCCは、支店や窓口を最小限にして、チケット販売はネット予約や電話を中心に行っています。
また、旅行会社を通さないので、そこに支払う販売手数料も節約できるのです。
予約後に問い合わせたいことがあっても、支店や窓口がないので大手航空会社よりも困難でしょう。
ある程度旅慣れた人でないと、LCCは不便に感じると思います。

【8】人気の空港を避ける

一般的に、都心に近い便利な空港は、少し離れた地点にある第二空港に比べると空港着陸料が高く設定されています。そのため、LCCは利便性を犠牲にして、第二空港を利用することがあります。

たとえば日本の場合、羽田空港より成田空港のほうが安いですし、茨城空港を利用すればさらに節約できます。この差額がフライト料金に反映されるのです。
時間に余裕がある人は良いですが、時間がない人は移動時間がかかってしまうので主要な空港のほうが便利かもしれませんね。

さらに、空港内の施設も遠いことがほとんどです。出発前に利用するカウンターは、大手エアラインの場合空港の分かりやすくて近いエリアにありますが、LCCのカウンターは遠くて小規模です。

【9】人気路線だけ運航する

大手航空会社は、公共交通機関としての機能もあるので、大きな黒字が見込めない路線を運航している場合があります。採算の高くない路線を抱えたエアラインは、ほかの路線の価格を上げなければトータルで黒字にならないため、単純に「人気路線を安くする」という方法をとりにくいのです。

LCCの場合、そのような縛りはないので、いつも満席になるような人気路線だけを運航すればいいのです。
沖縄や北海道、韓国や台湾などの人気路線であれば需要が常にあるので、航空券が安くても利益を出すことができます。

LCCに乗る際の注意点

ここではLCCに乗る際の注意点をご紹介します。

変更・払戻はできない

予約変更や払い戻しなどができなかったり、できても高額の手数料を取られる場合が多いです。予約内容やスケジュールを何度も確認してから購入しましょう。

機内持込手荷物は少なくする

機内に持ち込める手荷物の量に制限があります。だいたい7kgまでの会社が多いので、事前に確認をしましょう。結果的に追加料金を払うなら、大手エアラインの早割のほうが良かったね…なんてことのないように気をつけましょう。

時間厳守

空港でのチェックインを30分前程度(国内線)に設定しており、それを1分でも過ぎたら受け付けてくれません。大手エアラインはギリギリまで待ってくれたりしますが、LCCは非常に厳しいです。LCCに限った話ではないですが、早めの到着を心がけましょう。国内線は1時間前、国際線は3時間前が目安です。

遅延は当たり前だと思うこと

LCCは基本遅延すると思って利用しましょう。結婚式や乗り継ぎなど、絶対に遅れたくないときは利用しないほうが良いかもしれません。安さには理由があると思って利用しましょうね。

サービスに期待しない

大手エアラインによく乗る人は、多少わがままを言うのが当たり前になっているかもしれませんが、LCCでは対応してくれません。

まとめ

いかがでしたか?
LCCはとても安いので是非利用してお得に旅をしましょう!

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って不安な人はこちらの記事をご覧ください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました!

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