航空整備士は年収1000万円稼ぐことはできるの?高収入?安いのか?ANA&JAL本社の待遇は?

目次

航空整備士の年収1000万円

年収1000万円という数字は誰もが一度は夢見る、目標とする金額かもしれません。

私の今の目標は、まさに年収1000万円です。

年収1000万円が可能とされる職業は幾つかあり、人気を集めています。例えば、医師や弁護士、パイロットなどは平均年収が1000万円を超えています。これらの職業に共通しているのは、国家資格が必要とされる職業ということです。もちろん近年は国家資格がなくても稼げる、コンサルや外資系金融会社が人気ですが、国家資格さえ取れば稼げるのは確実な道と言えますね。

国家資格は一般的な免許や資格と比較しても取得が難しいため、何年も専門学校や大学で勉強する必要があります。そのため年収が高くなるのです。

では、同じく国家資格でもある航空整備士も年収1000万円を稼ぐことは可能でしょうか。解説していきます。

航空整備士の年収の水準

まずはざっくり航空整備士の年収をご紹介します。

  • 1〜5年目・・・380万〜550万円(1年目は賞与が少ない)
  • 5〜10年目・・・500万円〜650万円(資格取得&昇進した場合は年収UP)
  • 10年目〜20年目・・・600万円〜800万円(管理職昇格の場合は年収UP)
  • 20年目〜定年・・・700万円〜1100万円

※ボーナス含む

※年収のため、手取りではありません

各年の中でかなり幅がありますが、上限はトップ出世した場合と考えてください。
特に頑張らなかった場合は、下限値になります。資格を取るのは当たり前、+αで組織の中で目立っていたり表彰されることがあれば、高い年収を獲得できます。とはいえ、不動産営業のように個人差が大きく出るわけではないので、基本的には年功序列です。振れ幅が大きいのは賞与や、管理職かどうかが大きく影響します。

ちなみに、資格を取得しないと次のステップに昇格できません。昇格できないと毎年の昇給幅が上がらないので、有資格者とどんどん差が開いていきます。

例えば、レベル1であれば年に4000円の定期昇給があるとして、航空整備士の資格を取得してレベル2に上がると、年に6000円の定期昇給になります。そこに資格手当も付くので、資格が取れない人と大きく差が生まれるということです。中には、定年まで資格が取れずに(というより、資格取得を諦めている)、事務作業やスタッフ、採用活動、総務などを頑張る人もいます(総務や人事が無能ということではありません。出世コースでもあります)。


航空整備士は低収入と言われることがありますが、結果が出せない人は定年までいても600万円程度ですから、このような口コミが出るわけです。一方で、しっかりと結果を残して、組織のマネジメントやハイレベルな意思決定をするようになると、高収入も可能です。

給与の内訳

航空整備士の給与は年齢をベースにした基本給と諸手当によって計算されることが多いです。諸手当には夜勤手当や通勤手当、資格手当など様々です。こうした手当によって整備士の給与には差が出ると言われています。

航空専門学校や大学を卒業した航空整備士が就職する場合、初任給は約18万円から24万円程度が相場とされています。殆どの新入航空整備士は二等航空整備士という国家資格を取得した状態で入社します。就職後さらに経験を積むことで一等航空整備士の受験資格を取得して、資格取得を目指すことができます。一等航空整備士の資格を取得できれば、もちろん給与は高くなります。

では、どれ位上がるでしょうか。資格手当は企業によってかなり差があるようですが、月に1万円~10万円くらいとのことでした。運航している機体が多ければたくさんの資格を取得できるので、手当が増えます。一方で、LCCのように保有機体数が少なくても、1機種あたりの資格手当の金額が多くて、大手とあまり変わらない場合もあるようです。

平均年収は30代では約400万円前後、40代では600万円前後が相場とされています。最も多いのは500万円程度です。

この金額が高いととるか、安いととるかは個人の感覚によりますが、仕事量と責任の重さ、勉強量を考えると安すぎると筆者は感じました。

想像していた金額は、30代600万円、40代900万円、50代1200万円くらいでした😂

航空整備士で年収1000万円は可能なのか

結論から言うと、航空整備士で年収1000万円は可能ですし、実在します
しかし、普通に頑張っているだけでは1000万円には届きません。

そもそも航空整備士やグランドスタッフなど、航空会社の社員の年収は、ボーナスの割合がかなり高いです。そして、そのボーナスは業績によって大きく左右されます。つまり、業績が良いときは1000万円プレーヤーが増えますが、ボーナスが少ないと1000万円プレーヤーが大幅に少なくなる傾向があります。

それを踏まえた上で、今回はボーナスが普通に出ることを前提に説明します。

1000万円プレーヤーは以下の通りです!

  • 各社の課長以上の管理職
  • 外資系エアラインへの転職者
  • 昔の給与体系のベテラン社員

各社の課長以上の管理職

まずは管理職。
確実に1000万円プレーヤーになるには、管理職になることが重要です。
あくまで目安ですが、月収の基本給が約50万円、管理職手当が5万円で55万円。55万円×12ヶ月=660万円。賞与が6ヶ月分出ると仮定すると、基本給50万円×6ヶ月=300万円。総額960万円です。
実際はこれよりも上下するので、800万円〜1200万円といったところです。
賞与の6ヶ月という数字は業績が良い時なので、4ヶ月であれば860万円。1000万円には届きません。
最初にも触れましたが、賞与に左右されるというのはこのことです。

外資系エアラインへの転職者

日本の企業は終身雇用が約束されている代わりに年収は海外企業に比べて低いです。
これは航空業界だけでなく、ITやコンサルなど異業種も同じです。
そもそも物価が違いますから、年収に差が出るのは当然です。

いきなり外資系の航空整備士になるのはかなり厳しいですが、転職であれば可能です。
コロナの前であれば、エミレーツやアメリカン、ユナイテッド、貨物系などたくさんの外資系エアラインで募集がありました。募集の条件は一等航空整備士の国家資格と実務経験5年以上、TOEIC600点以上などでした。コロナが終わった現在も、条件は同じです。
そして気になる年収は1000万円〜1800万円。
同じ仕事するなら年収高いほうがいいですよね!
しかし、外資系エアラインは終身雇用ではありません。つまり、会社の考えが変わればすぐに解雇されます。そんなこと言っても、それは理論上の話で、実際には首にはならないでしょ?って思うかもしれませんが、外資系企業は簡単に解雇します。コロナのときもたくさんの社員があっさりクビになりました。「レイオフ」というのが外資系の解雇のことです。

さらに外資系に転職した場合は、日本の空域で発生した不具合の責任は自分で取らなくてはいけません

不具合の状況を的確に判断し、本社との調整や日本のパートナー企業と調整をします。
日本の企業の場合は、どんなにミスをしても組織で責任を取りますが、外資系は個人プレイのイメージです。
1人の業務範囲は多く、責任も重いです。簡単に言えば、日本のエアラインよりも激務であるということです。

昔の給与体系のベテラン社員

最後にご紹介するのは、定年間近のベテラン社員です。ベテラン社員は、現在よりも高い給与基準が適用されている場合があります。ANAやJALなど、歴史が長い企業に多いです。整備会社は、本体に吸収されたり分社化したりする過程で給与基準が見直されています。昔からいる社員は、昔の基準がそのまま適用されることがあるので、年収が高いわけです。
よって、先輩社員が900万円もらっているよ!とか、定年退職した人や大学専門学校で講師をしている人は1000万円もらっていたと豪語するようですが、残念ながらそれは昔の話。現在はかなり頑張らないと達成できない水準となっています。

航空整備士で出世するには

出世することが稼ぐことの条件であると認識していただけたかと思います。
では、出世するにはどうしたら良いでしょうか。

  • 委員会、品質系の取り組み、改善系の取り組みなどに積極的に参加する
  • 国家資格などをストレートで合格する
  • 労働組合の執行部に立候補する
  • 毎年の個人目標を必ず達成する
  • 個人目標は組織目標に合わせて立てる
  • 上司に気に入られる

以上が条件です。

最も重要なのは、最後の上司に気に入ってもらうことです。そんなアホなって思うかもしれませんが、これは本当。これがないと昇格できませんから。上司が、こいつを昇進させたいと思うような社員にならないと、出世は厳しいです。そのためには、資格はもちろんそれ以外の取り組みも全力で頑張る必要があります。

管理職になる割合は、10人に1人くらいです。
新入社員が20人いたら、8人は退職してしまい、残った12人から1人〜2人が管理職になるイメージです。

管理職になれば高収入ですが、責任はかなり重くなります。部下が起こしたミスは管理職が責任を取ります。
不具合やミスがあれば、大きなストレスになるでしょう。

航空整備士は給料が安い?

航空整備士は給料が安いとよく言われますが、正しくは『努力のわりには給料が低い』です。人の命を預かっているという責任のわりには安いとも言えます。航空整備士や社内資格を取得するには、パイロットになるくらいの勉強量が必要です。しかし、パイロットと同じように責任ある業務をしているのに、年収の差は大きいのです。

航空整備士の業務内容は決して楽なものではありません。夜昼に関わりなく、点検と整備を迅速にミスなく果たすことが求められます。また夏は暑く冬は寒い中での作業になります。時間外勤務が多くなる傾向がありますし、仕事以外の時間にも最新技術に遅れずについていくためには勉強が欠かせません。実際、ほとんどの航空整備士たちは資格取得後も変わらず勉強を続けています。こうした点を考えると給与が割に合わないと考えて辞めてしまう航空整備士がかなり多いです。

なぜ航空業界の年収は上がらないのか

給料が原因で辞める人が多いのであれば、全体の年収を上げればいい。いわゆるベースアップ、ベアといいます。新入社員の基本給の18万円を25万円まで上げれば辞める人は減るでしょう。簡単な話ですよね。ANAやJALなどの大手であれば、年収を上げることは簡単なようにも思います。ではなぜ上がらないのでしょうか。

それは、航空会社が人気だからです。
普通、給料が安いと分かっていれば、優秀な人材を確保できなくなります。しかし、ANAやJALなどの航空会社は入社したい企業ランキングで常に上位に入る人気企業です。ブランド力があることから、給料が安くても次から次へと人が入ってくるので給料を上げる必要がないのです。
もう一つは、努力をすれば1000万円に届くくらい稼げるので、年収に差があるということです。高収入な人もいるので、低収入な職業というイメージがあまり少ないです。

大手とLCCで差はあるの?

大手とLCCでは差があるのでしょうか。

一般社員の年収は大きく差はありません。
しかし、管理職で比較すると年収に差が出ます。

基本的には大手のほうが高収入ですが、大手で管理職になるよりLCCで管理職になる方が難易度は低いと言えます。

ANAとJAL本社技術職の待遇は?

ANAとJALの本社技術職(いわゆるグローバルスタッフ職・技術系)は、日本の製造業やインフラ業界の中でも好待遇と言えます。

年収・キャリア・福利厚生の3つの視点で解説します。

年収:30代後半で「大台」が見える水準

両社とも非常に似た給与体系ですが、ANAの方が若干ボーナスの比重が高い傾向にあります。

  • 初任給(2026年度実績):
    • 修士了: 約26.3〜26.6万円
    • 学部卒: 約25.1〜25.4万円
  • 年代別年収の目安:
    • 20代後半: 500〜600万円(残業代込み)
    • 30代前半: 700〜800万円(役職がつき始める)
    • 30代後半: 850〜1,000万円(マネジャークラス)
    • 40代以降: 管理職登用で1,100万円以上も可能

正直、メーカーや同業他社と比較すれば好条件かと思いますが、就職難易度や学歴を考えると安いと思います。というのも、早慶や旧帝卒が多いので、コンサル等に入れば20代から1000万円に届くからです。こうした理由もあって、離職する方は結構います。


技術職ならではのキャリアと業務内容

「本社技術職」は、現場で手を動かす整備士(エキスパート職)とは役割が異なります。

  • 主な仕事:
    • 機体導入・カスタマイズ: 数百億円する最新鋭機の仕様選定やメーカー(ボーイング/エアバス)との交渉。
    • 整備計画の立案: 膨大なデータを解析し、安全かつ効率的なメンテナンススケジュールを計画。
    • 技術基準の策定: 国の法規制に基づき、社内の安全基準を作る「エンジニア」としての役割。
  • 海外との接点: メーカーとのやり取りや海外整備拠点への出張が多く、英語を日常的に使うエリートエンジニア集団です。

こうした業務の難易度やスケールを考えると、年収が見合ってないと思います。
また、本社の技術職も航空整備士の国家資格を取得して現場を長く経験する方もいます。これは、その時代の会社の考え方によります。


福利厚生:航空会社だけの「最強」の特権

ここが最大の魅力と感じる社員が多いです。

  • スタッフ・トラベル(優待搭乗制度): 自社便(や提携便)に無料や格安(数百円〜数千円程度)で乗れる制度です。空席があれば国内・海外問わず利用できるため、旅行好きにはたまらない特典です。
  • 住宅支援: 特に若手向けの独身寮や、手厚い家賃補助(地域によりますが月数万円〜)が整備されています。
  • 働き方: 技術職ではフレックスタイム制やテレワークの導入が進んでおり、現場(空港・ハンガー)とオフィスを使い分けるハイブリッドな働き方が定着しつつあります。これは配属部署によるので注意が必要です。

JALとANAで違いはある?

  • ANA: 挑戦的な社風と言われ、若いうちから大きなプロジェクトを任される傾向があります。給与も近年はJALをわずかに上回る場面が見られます。
  • JAL: 伝統的に教育体制が非常に手厚く、穏やかでチームワークを重視する社風です。福利厚生の使い勝手の良さ(育休など)に定評があります。

総評: メーカーのような「ものづくり」そのものではありませんが、「世界最高レベルの安全を技術で支える」という誇りと、それに見合う高い報酬・特権が得られる、非常に人気の高いポジションです。

まとめ

いかがでしたか?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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