エアラインの航空整備士は高卒でもなれるのか?学歴や資格について!

今回は、整備士の中でも一際かっこいい航空整備士に高卒でもなれるのかをご紹介します。
整備士と言っても、自動車、バイク、工場機械、システム、電気系などなどたくさんありますが、最もスケールが大きいのは航空整備士ではないでしょうか。せっかく整備士を目指すなら、大きいもの整備したくないですか?
ということで、航空整備士に色々聞いてきましたので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

高卒のエアライン航空整備士はいるの?

結論から言うと高卒の航空整備士は存在します
それもANAやJALなどの大手航空会社(整備会社)です。
これは大昔の話ではなく、新型コロナウイルスで採用がストップする前の2020年くらいまでありました。
今は、航空会社そのものが倒産の危機だったり、採用を絞っているので困難かもしれませんが、不可能ではないということです。
また採用人数枠が大きくなれば、高卒にもチャンスが来ます。
とはいえ、専門卒が100人くらい採用されたとしたら、高卒は1人〜5人ほど。甘くはないです。

高卒でエアラインの航空整備士になるには

高卒で航空整備士になるには、先輩がエアラインに就職した実績のある工業高校に入学することが大切です。
通常、高校から採用はしません。工業のスキルだけ持っている高校生と、航空整備士の国家資格を持っている航空専門学生や大学生、どちらを採用するかは言うまでもありません。国家資格を持っていても必ず航空整備士になれるわけではないので、高卒はかなり難しいと言えます。


しかし、先輩がエアラインに就職している学校は話が変わります。それは、コネです。コネと聞くと嫌な話に聞こえるかもしれませんが、航空会社の航空整備士の採用はこのようなコネが確実に存在します。あの学校の先生とは付き合いが長いから、あの学校は毎年採用しているから、あの学校の校長は古い友人で、、、などなど。これってとても大切なんです。学校は就職実績になりますし、会社側も学校との関係は良好でありたいものです。


ですから、優秀な進学校の生徒(偏差値65)と、コネのある工業高校の生徒(偏差値48)では、後者が採用されます。

そもそも、航空会社の整備会社(グループ企業:ANAラインメンテナンステクニクス、JALエンジニアリングなど)は、指定校推薦のような就活をします。求人を持っている航空専門学校や高専、工業高校からしか試験を受けることができません。

よって、重要なのはあなたが優秀かどうかではなく、あなたの工業高校が航空会社と繋がりがあるかないかです。

航空整備士の学歴は?

航空整備士の大量採用が行われていた昭和40年~50年代頃は、高卒者を航空整備士として採用することも珍しくはなかったのですが、現在は高卒者を採用する会社は数が限られてきます。

とくにJALやANA系列の大手航空整備会社の場合、新卒採用の対象者は工業高等専門学校卒や航空専門学校卒、もしくは大学・大学院卒となっています。

つまり、高卒の人の場合は学歴の段階で弾かれてしまうことも多いです。というより、入社試験すら受けることができない可能性もあります。

また、プロの航空整備士として働くには高度な専門知識が必要であり、さらには「二等航空整備士」や「一等航空整備士」といった国家資格も求められてくるため、やはり専門の学校で基礎を学んできた学生が求められる傾向です。

そのため航空整備士を目指す学生の多くは、高校卒業後、国土交通大臣により「指定航空従事者養成施設」や「航空機整備訓練課程」として指定されている大学や専門学校に進学します。

航空整備士になるための条件とは

航空機の点検や確認、整備を行う航空整備士になるには、国土交通省が管轄する国家試験に合格する必要があります。毎年2回行われている試験では学科と実地の2種類があり、両方に合格することが必須となります。航空整備士には一等と二等が設けられており、それぞれに年齢制限や整備実務経験年数などの規定があります。

一等であれば20歳以上で整備経験が4年以上必要になります。二等では19歳以上、経験年数3年以上が条件とされています。この条件を満たすことができれば受験資格がありますし、試験に合格できれば航空整備士として活躍する道が開かれます。しかし独学での勉強はほぼ不可能といってもいいでしょう。

そのため、ほとんどの人は航空専門学校や航空整備コースなどがある大学に進学し、在学中に必要とされる関連知識や専門知識を身につけます。そうすることで整備会社などに就職後もすぐに活躍することができるように最低限の資格を取得することもできます。

航空整備士になるための学校とは

ここからは航空整備士になりやすい学校をご紹介します。
そこまで大きく差はないですが、ランキング形式で発表します。

  1. 中日本航空専門学校
  2. 国際航空専門学校
  3. 日本航空大学校石川能登空港キャンパス
  4. 日本航空大学校北海道新千歳空港キャンパス
  5. 成田国際航空専門学校
  6. 大阪航空専門学校
  7. 東日本航空専門学校

航空整備士になりたいなら、高卒で目指すよりもこれらの航空専門学校に入学することがおすすめです。
この中でも航空整備士になりやすいのは、中日本航空専門学校(岐阜)国際航空専門学校(埼玉)の2校です。
大学で例えるなら、東大・京大って感じの実力です。

特に中日本航空専門学校は三菱重工や川崎重工など大手重工にもかなり強いですし、学校の敷地も広いのでおすすめです。

埼玉の国際航空専門学校は羽田空港や成田空港に近いので、空港の見学などに行きやすいですが、学校の敷地はかなり狭いので実習は大変なようです。

日本航空大学校は、YS11という大型機で実習ができるので、授業は楽しいはずですが、学校生活が厳しく自衛隊のような雰囲気です。

航空自衛隊や官公庁の整備士を目指す

高校卒業後、「航空自衛隊」や「海上保安庁」の採用試験を受けて入隊し、航空機整備員になるという道もあります。
自衛隊員として勤務するわけですので、学費は必要ありませんし給与を受け取ることもできます。

ただし、配属先は適性などによっても判断されることがあり、確実に航空機整備員の職に就ける保証はありません。

また、高校卒業後「警察」や「消防」といった官公庁の航空隊を目指すルートもあります。

警察や消防の採用試験も高卒で受験できるため、学歴的にはなんら問題はありません。

ただし、こちらも必ずしも航空隊に配属されるとは限らず、訓練に耐えうるだけの強い覚悟や熱意も必要です。

このように、航空自衛隊や官公庁に採用され航空整備士を目指すルートもありますが、やはり不確定要素が多くなり、適性に応じて航空整備とはまったく異なる部署に回される恐れもあります。

確実に航空整備の仕事に就きたい場合は、高校卒業後、国土交通大臣により指定を受けている大学や専門学校で航空整備について学び、その後は航空整備会社の「航空整備士職採用」で就職したほうが確実性は高いでしょう。

航空科を用意する高校も存在する

数は少ないものの、高校の段階から航空整備について学べる学校もあります。

たとえば山梨県にある「日本航空高等学校」は、日本では極めて珍しい「航空科」を設置する高等学校です。

同校の「航空科 航空工学コース メカニック専攻」では、航空整備士・設計技術者などのエンジニアを目指すための専門的な教育が行われており、エンジンや機体の整備実習を通して、機体の構造や航空力学を学ぶことができます。

小学生、中学生のうちから航空整備士を目指している人の場合は、このような専門的な高校に進学し、早くから基礎を身につけておくという道もあります。

しかし、個人的にはあまりおすすめできません。
航空科とはいえそのままエアラインに就職する人は少なく、多くがエアラインを目指して航空専門学校に進みます。
また、高校の時点から航空整備について学んで、他の進路に進みたくなったときは大変になります。

まとめ

いかがでしたか?
航空整備士目指して頑張ってくださいね!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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