航空整備士に必要な英語力は?TOEICは何点必要なの?

今回は航空整備士に必要な英語力について解説していきます。
現役の航空整備士に入社の条件と実務に必要な英語力についてインタビューしてきました!

航空整備士とは?

航空業界と聞くと華やかなイメージがありますよね。
パイロットやCAを思い浮かべる人が多いと思いますが、今回は地上で活躍する航空整備士に注目してみます。

航空機が安全に運航できるように整備・点検を行い、コンディションを整えるのが航空整備士の仕事です。
複雑な航空機メカニズムの専門家として豊富な知識を備え、空港の最前線で活躍しています。
整備業務の範囲はとても広く、エンジンや機体周り、コックピットの電子部品など、航空機に備わっているもの全てが整備対象です。
さらに、航空会社の規模によってはエンジン専門やドック専門の航空整備士を持っています。

航空整備士の勉強量は非常に多く生涯勉強しなくてはなりません。
航空整備士の国家資格は飛行機の種類ごとに異なります。
あなたが目指している航空会社が複数の種類の飛行機を所持しているのであれば、それだけ勉強が必要ということです。
その勉強と並行して英語の勉強もしなくてはならないのでしょうか。

航空整備士の英語の入社条件

入社条件はTOEIC450点以上、英検では準2級以上の英語力があることが好ましいという書かれ方をされている会社が多いようです。
好ましいということは、必須ではないということです。
大手航空整備グループ会社のほうがハードルが高いと思いがちですが、むしろLCCのほうが英語の入社条件が高い傾向にあります。理由は、パイロットです。ANAやJALの場合、パイロットが日本人であることがほとんどですが、LCCは外国人パイロットが多いのです。外国人パイロットに整備の説明をする必要が日常的にあるので、英語力が求められます。

航空整備士として実務で必要な英語力

航空整備士はどんな時に英語を使うのでしょうか。

整備マニュアルは全て英語

航空機の整備マニュアルは全て英語です。
航空機を整備する場合、自分たちの知識や技術力で勝手に整備していいわけではありません。
皆さんも電化製品を購入したら取扱説明書を見て使用しますよね。
飛行機も同じでボーイングやエアバスが作った取扱説明書のようなマニュアルに従って整備する必要があります。
そのマニュアルが英語なので、理解できなければ正しい整備ができないのです。
『この部品は1フライトごとに点検するように』と書かれているのに、1年ごとに点検すればいいのかと誤解してしまったら、事故になってしまいますよね。

パイロットへの説明

ライン整備士になった場合、毎フライトでパイロットやCAに整備の説明をしなくてはなりません。
部品の一部が調子が悪いと前回のパイロットから報告があった場合、次のパイロットは必ず説明を求めます。
納得いく説明がされなかった場合、パイロットは飛行許可を出せません。
パイロットが理解できるように説明が必要ですが、これは日本語でも難しいことなのです。
外国人パイロットがいる航空会社の場合は、英語で説明するのでさらに困難でしょう。

海外駐在の整備士

国際線がある航空会社に入社した場合、海外の空港に転勤になる可能性があります。
必然的に語学力が求められますよね。
生活にも支障が出てしまいます。

外資系航空会社の受託業務

自分はANAやJALでパイロットは日本人だから問題ないと油断してはなりません。
外資系航空会社の整備を受託する場合があります。
それらの契約は数年で変化するので、今は受託していなくても数年後には様々な航空会社の整備をしているかもしれません。
2020年以降、日本の空はさらにグローバルになっていきます。

外資系航空会社への支援

外資系航空会社の飛行機が日本の空港でトラブルを起こしてしまった場合、日本のエアラインが支援することがあります。
具体的には、工具や部品の貸借や売却などです。
日本に部品や工具は最低限のものしか置いていないので、必要になるのです。
それらの対応には英語力が必要です。

日常会話は?

日常会話は基本的に日本語ですが、名詞や動詞は英語になります。
いわゆるルー語というやつです(笑)
例えば、『ホイールプレッシャーがローなので、対応願います!』『エラーメッセージが出たとの報告でしたが確認してコンディションOKでした!』などなど。
名詞は整備の勉強をしていたら嫌でも覚えます。

つまり、英語の文法は必要ないのです。
TOEICの点数が低くても、日々の業務には全く問題ありません。

英語が全くできなくても平気?

英語はできなくても仕事はできます。
全くできない整備士もたくさんいるそうです。
英語ができなくても海外出張にアサインされるので、仕事に差が出ることもありません。
入社条件が好ましいという表現だったのはこうした理由からかもしれませんね。

英語ができない人でもマニュアルは読めるのか

基本的に、整備マニュアルは世界中の整備士が分かりやすいように簡単な文法で記載されています。
高校卒業レベルの英語教育を受けていれば理解することが可能です。
どうしても分からないときは、スマホやipadを所持しているので調べることも可能です。
航空整備士において、調べることは恥ではなく評価されることなのです。
少しでも不安があれば確認することが求められるからです。

まとめ

いかがでしたか?

航空業界は英語必須のイメージですが、入ってしまえばなんとかなるそうです。
でも入社後に勉強するのは大変なので、学生のうちに勉強しておいたほうがいいですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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